大脳視覚野

下の講義の話のつづき.カブトガニの後は人間の網膜神経系,そして大脳視覚野の話になる.工学系の学生対象の概論的な講義なので,ほとんどHubel&Wieselのレベルが主体.でもこうやって講義資料を作っていると,Hubel&Wieselの功罪って大きいなあと思う.知らない人が見ると,視覚ってなんだかワンパスの一方通行的な分析機械のように思えてしまう.実はフィードバック系も複雑に絡み合い,双方向性の繰り返し計算を絶えずやっているというイメージがつかみにくい.もちろんそうした現代の理解も,Hubel&Wieselの仕事があったから言えるので,彼らの責任ではないのだけれども.