宇宙つづきの日々(2)

2月1日には,「はやぶさ」のプロジェクトマネージャー川口淳一郎氏の講演とパネルディスカッションが本学であったので,それにも出かけてきました.講演内容は氏の著書「はやぶさ,そうまでして君は」とほぼ同じではあったものの,川口氏の考え方などが知ることができ,とても収穫がありました.講演で詳しく語られたわけではないのですが,「科学」と「工学」の接点という意味では脳情報専攻とも共通する点がありました.はやぶさはサンプルリターンが目的とよく言われるものの,正確には「サンプルリターンの技術実証機」であり,工学的色彩が強いわけです.「科学者は知りたいことを知るために,既存のもので使えそうなものならなんでも使う,工学者は既存でないものを作る」「科学者の要請があって工学者が作るのではなく,工学者が作ってみて科学者が使ってみる」といった話(正確ではないかもしれません)は共感するところがありました.工学指向オンリーでもないし,「税金を使っている以上は国民の生活に即役立つもの一辺倒」という考え方への批判もあり,うんうんとうなづきながら聞いていました.

これは書き出すとまだまだ長くなりそうなので,とりあえずこのあたりにしておきます.