季節と相転移

博多の街は飾り山笠で彩られ,ああ夏だなあと実感する.

日本の暦では,夏至を中心とした1/4年が夏.だから夏至をすぎたこの季節は,もう夏も後半戦.暑いのが夏なのではなく,「暑くなっていくプロセスが<夏>」.水をどんどん加熱して,沸点に達するまでが夏.暑さの頂点に達したら立秋,そこから先は<秋>になる.まるで相転移したみたいに.

状態に名前をつけるのではなく,状態の変化,すなわち微分を基準に名前をつける.そう思って季節を見ると,季節の移ろいひとつひとつがプロセスとして感じられ,うれしくなる.

祇園祭という季節のプロセスがぐっと匂ってくる.