一寸進んでは壁、また一寸進んでは壁

SOMはとても簡単なアルゴリズムで,プログラムの達者な人ならあっという間に作れる.でもその背後に隠れたメカニズムがわからない.本当にわからない.ちょっと前進してはすぐに壁にぶつかる.

別にコホネンのSOMに特化した話をしようとは思っていない.コホネンSOMが気に入らないならいくらでも修正してかまわないという条件をつけても,やっぱりわからない.

たとえばマップの端での近傍関数の打ち切りは,本当にそれでいいのか.SOMの理想形ならばどうすべきか,などと考え始めると,実はどうでもいい瑣末なことと思っていた「マップの端」が,急に重要な意味を帯びてきて,場合によると問題の枠組みまで揺さぶりかねない.