金木犀・銀木犀

帰途.電車を降りるとモクセイの香りがふわっと匂う.そんな季節.日が落ちるのも早くなり,冷えるようになったので,みんな足早に家路をたどる.秋が深まる愁いを感じる.そんな愁いの匂いだ.

秋の愁いは,九州の人にも共通なのだろうか?それともわかってもらえないのだろうか?稲刈りが終わり,稲藁が燃やされると,お父さんは都会に出稼ぎに行く.そのうち雪が積もって外で遊べなくなる.学校に通うのも辛い時期が近づいてくる......という実体験があるわけではないけれど,でもまさにそんな愁い.

     宵 急 く も 香 の 愁 う の か 木 犀 よ  (自作回文句)