双対空間とテンソル

佐武一郎著「線形代数」.ようやく双対空間とテンソル代数に戻れる.なんだかくろがね堅パンを食べているようで,もう一口かじりついては,飲み込めるまで努力努力.文字通り「歯が立たない」感じ.ちゃんと消化できるまでの道は長い.しかもひとつひとつ,SOM2やmnSOMの文脈にどう応用できるか試しながら,あるいは直感的な理解をできているか,確認しながら進むので時間と努力が必要.本の式変形を追えるだけではダメで,その式変形なり定理なりをSOM2やmnSOMなど身近な事例に適用できたとき,はじめて理解したと言えるのだから.

この本は,「直観的理解」とはまるきり正反対の本.それは自分で何度も試行錯誤して見つけないといけない.昔は,誰もがそういう風にしていたんだろうけどね(図を使った説明は「はしたない」のだそうだ).


1958年に出版の本書は,「日本語の線形代数の教科書の最高峰」だとか :-)
活字もクラシカルで,古き良き時代の大学の匂いがする.