リスト更新

HPの業績リストを更新しました(正確には,Y君に更新してもらいました......Y君ありがとう).発表論文が増えているのはいいこと.うれしいですね.

 
"RBFxSOM" は,大久保君がファーストの論文(電子情報通信学会の英文誌に掲載).以前にも紹介しましたが,「mnSOMを使ってみようかな」という人はぜひチェック.多層パーセプトロン(MLP)をモジュールにしたMLP-mnSOMよりも,RBFをモジュールにして,SOM2と組み合わせたRBFxSOMの方が断然性能がいい(RBFxSOMも広い意味でmnSOMの一種ではあるのだけど).おすすめの点は3つ.まず速度が断然速い!!文字通り桁違いに早い.2つめは,学習のクセがいい.これはMLPよりもRBFNの方が学習させやすいし,極所解に陥る心配をしなくていいから.3つめは,入力側の確率密度がクラス依存であってもきちんと学習してくれること(※).ともかく実用的にいい.「mnSOMを実課題でバリバリ使いたい」という人は,ぜひ試してみてみるといいですよー.
 
(※)y=f1(x), y=f2(x),... というシステム集合の学習に際して,関数空間における距離速度を定義するには p(x) が一定でなければならない.それに対して,p(x,y) という同時確率密度として考えるならば,p(x) がクラス依存であってもかまわない(その代わり,通常の意味での関数空間での距離ではなくなる......ま,そもそも関数空間での距離が意味をなさない状況だからかまわないのだけれども).それじゃいったい何を距離測度にしているわけ?という質問に対しては,「それが今の課題.だからこのブログの下に書いたようなことを考えている」という返事になるかなー.
 
えーと,長くなったので,ほかの論文についてはまた次に紹介.
 
それともう少し,執筆-投稿-掲載のサイクルをもっと短くしたいところ.同時にクオリティの向上も.仕事の進め方を見直して,質・量どちらも増やしたいところなのだ.

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RBFxSOMで作った日本全国の気象ダイナミクスマップ.各マス目はそれぞれがダイナミカルシステムを表現している(気象時系列を表現している).mnSOMだと長い計算時間がかかり,またデータを事前に規格化・バイアス除去等の処理が必要だったが,RBFxSOMだと前処理も不要で計算時間もあっと言う間.