春です

夜,ウォーキングをしていると木蓮やこぶしの甘い香りがしてきます.本当に春ですね.

春が来たのはうれしいのですが,でもこの時期は苦手です.学生たちが巣立つ別れの時期ですし,自分もまたかつては別れ巣立ってきたわけで,この時期は情緒不安定です (^_^;

3月,4月はいろんなことがたくさんあります.卒業,就職,住み慣れた土地を離れて関東や関西へ引越し,別れに出会い.本当にいろんなことがあるけれど,ひばりの声を聞けば「すべて世はこともなし」なんですよね.

この「神は天にいまし......」は,ロバート・ブラウニングの有名な詩「ピパの歌」の一節.アムンゼンと南極一番乗りをめざして敗れ,遭難死したスコットは,ブラウニング詩集を持ったまま死んでいたそうだけれども,「すべて世はこともなし」と思い逝ったのではないかとすら思ってしまいます(私の妄想です).

この句は「赤毛のアン」の一番最後で,アンがつぶやく言葉としても有名です(うちの学生さんは読まないかもしれないけど).孤児だったアンを引き取り,親以上にかわいがってくれたマシュウが死んで,自身にもいろいろあったときに言うのです.この詩は,春ののどかさを詠んだだけに見えるけれども.