未来

谷川俊太郎の書いた「未来」という詩があります.

青空にむかって 僕は竹竿を立てた
それは未来のようだった


という冒頭です.混声合唱曲にもなっているので知っている人もいるかも.
最初は,なんで竹竿が未来なんだろう,なんて思っていたのですが,

きまっている長さをこえて
青空に溶けこむようだった


青空に向かってまっすぐに立つ竹竿のイメージを思い浮かべたとき,「ああ,論文を書くって,竹竿をまっすぐ立てることなんだな」と思いました.

短い竹竿もあれば,そのまま青空まで届きそうな長い竹竿もある.でも,そうした「きまっている長さ」が問題じゃなくて,「青空に溶けこむようにまっすぐ立てること」が大事なんだな,と.そして,

青空の底には 無限の歴史が昇華している
僕もまたそれに加わろうと

と続く.たくさんの歴史が昇華した青空に,自分もまた加わるんだと.手にしているのはささやかな竹竿一本かもしれないけれど.それは短くて空まで届かなくても,それでも青空にまっすぐ立てて,自分も加わろうとする.そして竹竿を立て続ける.

みなさんの書いた学位論文は,(長さは問題ではなく)まっすぐ空に向かって立っていますか.
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