K君の学位祝賀会

一昨日,秋季修了の学位授与式がありました.平たく言えば「秋の卒業式」.今は秋季入学もできるので,秋季卒業もあるのです.今年の3月単位取得退学になっていたK君も,無事学位を取得できました!めでたい.とてもめでたい.博士の価値が下がっているとかなんとか言っても,やっぱり学位取得はめでたい.

秋季に学位を受ける人は少ないので,授与式の後は一人ひとり学長と記念撮影.いいなあ.私は学位授与式に出なかったので,こういう晴れがましい舞台を見るたびに「ああちゃんと学位授与式に出とけばよかった」なんて思います(苦笑).

K君は,私の研究室に入ってきた最初の学生でした(中途から入ってきた学生は他にもいました).あれからもう6年.K君にとっても私にとっても長 かったです.あまりにも遠い昔の話です.たしかその頃,キャンパスの駐車場には時折アパトサウルスがやってきてましたし,ティラノサウルスが現れたときは 大騒ぎになった記憶もあります.何もかもが原始の姿.でも妙なエネルギーが満ち溢れていた気がします.科学者たちは太古のデメトロドンの化石を発掘しては 彼らの末裔が再び世界を覆う日が来るか否かを語り,あるいはまた新しい天体を探すのに夢中になっておりました.その後は大量絶滅期をくぐり抜け,氷河期を 幾度も耐えながらようやく今に至りました.そして第四紀沖積世の現代において,新進の科学者たちは何を発見し,何を見出していくのでしょうか.

......などと宮沢賢治ばりのことを書いていますが,実際にそんな気がしてくるから不思議です.ともあれ,K君の前途が希望に満ちていますように.